2025/10/14 21:00
みなさまお久しぶりです、動物撮ってますか?
今回は、先日出かけた動物園のお話をしていこうと思います。
目的はもちろん、動物たちの生き生きとした姿を写真に収めること。
個性豊かな彼らの姿は、ファインダーを覗くたびに新たな発見があって、いやぁ、実に充実した一日でした。
それぞれの動物たちが見せてくれた行動と、その裏にある彼らの「生きる知恵」についてお話していきます。
【迫力と愛らしさのギャップ】トラ
檻の向こうで悠然と歩くトラ。その鋭い眼光はまさに王の風格で、「さすがにカッコいいなぁ」なんて唸りながら撮っていたのですが、ふと見せた舌をぺろっと出した表情が、なんとも言えない可愛らしさ!
これには思わずニヤけてしまいました。
この舌、実はとてもザラザラしていて、獲物の肉を骨からこそぎ落としたり、体を毛づくろいしたりするのに適した構造になっているのだとか。
可愛らしい仕草と思っていたら、厳しい野生を生き抜くための「研ぎ澄まされた道具」だったのですね。
【イケメンの風格】ゴリラ
岩の上で静かに座っていたゴリラ。
その落ち着いた佇まいからは、イケメンという言葉だけでは足りないダンディズムが溢れていました。望遠レンズでその瞳を捉えようと粘ってしまいましたよ。
ゴリラは繊細で知能の高い動物。ドラミングは攻撃のサインではなく、多くは自己アピールや興奮を示す行動と言われます。特にシルバーバックのオスは群れを統率するリーダーとして、常に冷静で毅然とした態度を見せる必要があり、そこに私たちは「風格」を感じているのかもしれません。
…ぜひ、一緒に飲んでみたいですな。
【圧倒的な存在感】ヒグマ
近くで見ると、やはりヒグマはでかい! その体長はオスで2.0m程度、体重は150~400kgにもなるというから驚きです。この大きな体は、寒い地域で体を温存するため、そして、植物から木の実、時には魚まで、幅広い食べ物を確保して冬眠に備える彼らの生態を物語っています。その巨体は、北の大地を生き抜く「強さの証」なんですね。
【大きな体と優しい目】ゾウ
象の大きな体と対照的な優しい目が印象的でした。
長くてフサフサのまつ毛もチャーミングです。(すいません写真の象ではまつ毛が確認できませんね)
ゾウは非常に高い知能を持ち、仲間との強い絆や、死んだ仲間を悼む行動が知られています。その大きな体にもかかわらず、平和主義的で協調性のある社会性を持つことが、私たちが「優しい」と感じる表情に現れているのかもしれません。また、フサフサのまつ毛は砂ぼこりから目を守る重要な役割を果たしているそうです。
【群れのルール?】プレーリードッグ
みんなでごはんを食べている中、一匹だけはぐれてうろうろしているプレーリードッグを発見。みんな仲良くしてやれよ、なんて思いながら見ていたんですが…。
プレーリードッグは群れで生活し、巣穴の周りに見張り台を作り、後足で立って天敵の警戒をする習性があります。もしかしたら、その一匹は食事よりも周囲の安全を確保する「見張り役」だったのかもしれません。群れからはぐれているように見えて、実は集団の安全を守るための「重要な役割」を担っているのです。
【緊迫の瞬間?】ペンギン
岩場で1羽のペンギンが他の数羽に囲まれて、責められているように見えるシーンを目撃しました。何かトラブルか?とドキッとしましたよ。これは「ファーストペンギン」の話と関連付けられるかもしれません。
ペンギンは海に入る際、天敵に襲われる危険を恐れてなかなか飛び込めませんが、誰か一羽が飛び込むと次々と続きます。群れの中でトラブルがあったのか、あるいは群れの移動や行動を開始する際の、何らかの社会的シグナル交換だったのかもしれません。
彼らは群れの中でリーダーを持たず、最初の行動者(ファーストペンギン)に追従する習性があるのです。
【修行僧のような佇まい】ハシビロコウ
ハシビロコウは相変わらずほんと動かない!まさに「動かない鳥」という異名にふさわしい静寂。これはもう、その「無」の境地を撮るしかないと、静かにシャッターを切りました。彼らが動かないのは、獲物である魚を確実に捕らえるための究極の戦略です。特に好物の肺魚などは、水面に息継ぎで上がってくる瞬間を狙う必要があります。下手に動くと魚に警戒されるため、何時間でもじっと待ち続けるのです。生きるために必要な「我慢強さ」が、あの独特の佇まいを生み出しているのですね。
【のんびりした毛玉】マヌルネコ
マヌルネコが何かを見つめています。表情とは裏腹なずんぐりとしたモフモフな姿がたまりません。望遠で撮るのに夢中になりましたよ。彼らは高地の厳しい環境に生息しており、昼夜問わず活動的です。しかし、ネコ科の動物は一般的に一日の大半を休息に費やし、特に日中は岩場の影などで身を潜めて休息します。
あの「のんびりした姿」は、エネルギーを温存し、夜明けや夕暮れといった狩りのチャンスに備えている自然な姿なのかもしれません。
【アイドル級のサービス精神】ミーアキャット
巣穴の近くで立ち上がったミーアキャット!なんと、しっかりカメラに目線をくれるサービス精神!
まるで「どうすれば人が喜ぶかわかってる」かのような堂々としたポーズでした。ミーアキャットのあの立ち姿は、もちろんカメラサービスではなく、群れの安全を確保するための「見張り」です。彼らは協力して交代で見張りに立ち、猛禽類などの天敵を警戒します。その真剣な見張り行動が、たまたま人間のカメラに対して「モデル立ち」しているように見えた、というわけですね。面白いものです。
【ママも応援】コビトカバ
コビトカバの展示では、子供が一生懸命に葉っぱを食べようとしている姿が愛らしかったです。こういう親子の光景は、見ていて和みますなぁ。コビトカバは主に植物食で、柔らかい葉や茎、落ちた果実などを食べます。この時期の子供にとって、親と同じものを食べることは、成長に必要な栄養を摂取すると同時に、「何を食べて良いか」という生存に必要な知識を学ぶ重要な過程です。一生懸命な姿は、成長への意欲の表れでしょう。
【迫力の造形美】サイ
巨大な体躯のサイ。頑丈な柵越しでも、その凄い迫力は伝わってきました。サイは大きな体をしており、その皮膚は非常に分厚く、身を守るための鎧のような役割を果たしています。
特にその立派な角は、敵から身を守るだけでなく、縄張り争いや求愛行動においても重要な意味を持ちます。あの迫力ある姿は、この地球で長く生き抜いてきた「進化の結晶」と言えるでしょう。
動物園での時間は、ただ動物を見るだけでなく、彼らの生態や生きる知恵を感じる奥深い体験となりました。皆さんもぜひ、お気に入りの動物の「なぜこの行動をするのだろう?」という視点を持って観察してみてください。きっと新しい発見がありますよ!
ちなみに今回のベストショットは、もちろんトラの「ペロリ」です。