2025/06/24 21:00

 

 

 

みなさん、ごきげんよう!

 

今日も元気に推しを追いかけているか!?

 

以前アイドル現場での撮影について書かせてもらったのですが(「撮影OK!?」アイドル現場の熱狂を永遠に! 5/27up)、今回は運営側について考察したいと思います。

 

昔と違って、今や「撮影OK」の現場も増えてきて、推しの輝く瞬間を自分のスマホやカメラに収められる、ほんと良い時代になりました。

 

ですが・・・ここで一つの疑問が浮かび上がってきました。


「撮影OKただし、写真のみ」 「本日の公演は、動画のみ撮影可能です」

 

…なんでだーーー!?

 

写真も動画も撮らせてくれたっていいじゃないか!どうしてどっちか片方だけなのだろう?

 

ケチ!…とか言ってはいけないな。

 

きっと「オトナの事情」ってものがあるのでしょう。

 

 

 

(1)なぜ「写真だけ」?「動画だけ」?運営の狙いを勝手に深読み!

 

 

自分が考えるに、「写真」と「動画」では、運営側が期待する拡散のされ方とファンに楽しんでもらいたいポイントが違うのではないだろうか。

 

 

~「写真のみOK」の場合~

 

 

これは、一番よく見るパターンだよな。運営側の狙いとしては、「SNSでの拡散力」と「公式コンテンツの保護」と考えられる。

 

 

狙いSNSで「映える一枚」を拡散してほしい!

 

SNSでバズるのは、やっぱり「奇跡の一枚」なんだ。

 

ファンが撮ったエモい写真、可愛い写真、カッコいい写真が拡散されることで、「この可愛い子は誰?」「このグループのライブ、楽しそう!」と新規ファンを呼び込む最高の宣伝になる。

 

動画はどうしても長くなるし、データ量も大きい。

 

それに比べて写真は、パッと見て魅力が伝わりやすく、「いいね」や「リツイート」をしてもらいやすい。

 

運営は、ファンを「最高の宣伝マン」だと思っているわけだ。

 

 

狙い:パフォーマンスの「一瞬の輝き」を切り取ってほしい

 

歌やダンスの一瞬の表情、汗が光る瞬間、メンバー同士が顔を見合わせる刹那

 

そういった「静止画だからこそ伝わる魅力」をファンに切り取ってほしいという、運営側の思いもあるのだろう。

 

 

狙い:公式の映像商品は売りたい!(これは勘ぐりすぎか?)

  

最近はスマホでも4K動画の撮影が可能となってきました。

 

もし高画質のライブ動画がYouTubeに溢れてしまったら、公式の映像商品を買ってくれる人が減ってしまうかもしれない。

 

ライブの模様を収録したDVDBlu-ray、有料配信は、運営にとって大事な収益源ですからそこは守りたいと思うのは考えすぎでしょうか。

 

そもそも全編通しての撮影OKな現場は見たことがないので、やはり考えすぎかもしれません。

 

 

 

~「動画のみOK」の場合~

 

 

最近、特にTikTokなどのショート動画の人気を受けて増えてきたのがこのパターン。

 

ライブ中に撮影コーナーを設けたり、新曲CDの発売イベントの様子を撮影できたりするパターンが多いです。

 

 

狙いTikTokYouTubeショートでバズってほしい!

  

サビのキャッチーな振り付けや、コール&レスポンスの部分を切り取った短い動画がTikTokでバズれば、一気に曲の知名度が上がる。

 

これは写真にはない、動画ならではの強みだ。

 

「この曲、聴いたことある!」が、新規ファン獲得の入口になるわけです。

 

 

狙い:パフォーマンス全体の魅力を伝えてほしい

  

「うちのグループの魅力は、なんといってもシンクロ率の高いダンス!」という場合、写真だけではその魅力は伝わりきらない。

 

フォーメーションダンスや、歌いながら踊る姿全体を見てほしい。

 

そんな運営の思いが「動画OK」に繋がっているのかもしれません。

 

 

狙い:ガチなカメラ機材を制限したい?

  

これは少し穿った見方かもしれませんが、「動画のみOK」の場合に機材はスマホのみとすることがほとんどです。

 

これには大きな望遠レンズを付けた一眼レフカメラなどを持ち込む「ガチ勢」を暗に制限したい、という意図があるのかもしれません。

 

先にも述べましたが映像商品を守りたいというのが運営の本音でしょう。

 

 

 

(2)会場の特性と販売戦略

 

 

もちろん、運営の意向だけでなく、会場の物理的な制約も関係してくる。

 

 

~会場の広さや構造~

 

販売イベントを行うCDショップやイベントスペースなどは比較的狭く客席に段差がない場合がほとんどで、そんな場所で大きなカメラを構える行為は後ろの人の視界を完全に遮ってしまう。

 

トラブル防止の観点からも、スマホでの撮影に限定したりすることは有効な手段だと思う。

 

 

~販売戦略~

 

結局のところ、撮影ルールはすべて運営の販売戦略に繋がっている。

 

「撮影OK」にしてSNSでの拡散を促し認知度を上げて、ライトなファンを増やす。

 

そして、その先の「公式グッズ(写真集や生写真)」や「映像商品」「ファンクラブ」でがっちり収益を上げていく。

 

ファンによる撮影物は、あくまで「お試し版」や「予告編」という位置づけなのでしょう。

 

 

 

(3)メリット・デメリットを整理しよう

 

 

ここで、ファン側と運営側のメリット・デメリットを冷静に見てみよう。

 

 

~運営側のメリット~

 

SNSへの拡散による高い宣伝効果。

 

○イベント満足度の向上。

 

○新規ファンの獲得

 

 

~ファン側のメリット~

 

○イベントの楽しみ方が増える。

 

○自身の手で最高の思い出を残せる。

 

SNSでの発信により推しをアピールすることで、ファン同士の交流を深める。

 

 

~運営側のデメリット~

 

×著作権、肖像権の管理が難しくなる。

 

×撮影マナーを巡るトラブル発生のリスク。

 

×公式グッズや映像商品の売上への影響。

 

 

~ファン側のデメリット~

 

×撮影により本来の楽しみ方ができない。

 

×撮影マナーを巡るファン同士のいざこざ。

 

×機材への投資。

 

 

こうしてみると、単純に「撮れて嬉しい!」だけじゃない、色々な側面が見えてきます。

 

 

 

まとめ ~ルールの中で、最高の推し活を!~

 

 

「写真だけ」「動画だけ」というルールには、「ファンにどう楽しんでもらい、どうやって推しの魅力を広めてほしいか」という、運営側の綿密な戦略が当然ながら含まれています。

 

ファンとしては、その意図を汲み取り、ルールの中で目一杯楽しむ。それが巡り巡って推しのためになっていく。

 

写真を撮るのに夢中になって、気づいたらファインダー越しにしか推しを見ていなかった…なんてことになったら本末転倒です。

 

一番大切なのは、自分の目で見て、耳で聴いて、その場の空気を肌で感じること。

 

これは絶対に忘れてはいけません。

 

 

撮影は、あくまでライブを楽しむための一つのスパイスです。

 

ルールを守って、周りのファンたちへの配慮も忘れずに、最高の瞬間を心と記録に刻み込んでいきましょう!

 

 

それではみなさん、また次の現場で相まみえましょう。

 

 

 

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