2025/06/03 09:00
梅雨の風物詩といえば、やはり「あじさい」。
雨に濡れた花びらがしっとりと輝く姿は、思わずシャッターを切りたくなる美しさです。
でも、いざ撮ってみると「なんだか平凡な写真になってしまった」「色がくすんで見える」など、納得のいく一枚を撮るのは意外と難しいもの。
この記事では、写真初心者の方でも簡単に実践できる「あじさいを綺麗に撮影する4つのコツ」をご紹介します。
ちょっとした工夫で、見違えるほど美しいあじさい写真が撮れるようになりますよ。
コツ①:構図は「引き」と「寄り」を使い分けよう
あじさいを撮る際、まず大切なのは構図です。
特に初心者の方は、「どう切り取ればいいかわからない」と悩みがち。
そこで意識したいのが、「引き」と「寄り」のバランスです。
●「引き」の構図(全体を写す)
広く風景を取り入れる「引き」の構図は、あじさいが咲く場所の雰囲気や季節感を伝えたいときにおすすめ。
例えば、あじさいの小径や神社の境内、公園の斜面など、花と背景を一体に捉えることで、見た人に「その場にいるような」印象を与えることができます。
【引き構図のポイント】
* あじさいの群生がある場所では、奥行きを感じさせる構図(例:斜め前方から撮影)を意識
* 背景に人物や建物をうまく取り込むと、スケール感や物語性が出る
●「寄り」の構図(アップで写す)
一方で、あじさいの花びらや水滴をしっかり捉えたい場合は「寄り」の構図が効果的。
マクロ撮影のようにぐっと近づくことで、花びらのグラデーションや雨粒の輝き、色のニュアンスまで繊細に表現できます。
【寄り構図のポイント】
* 主役を一輪に絞ることで、印象的な写真に
* ピントは花の中心か、手前の一部に合わせると立体感が出る
コツ②:背景は「シンプルに」または「色で対比をつける」
あじさいを主役にするためには、背景の選び方も非常に重要です。
どんなに花が美しくても、背景がごちゃごちゃしていると、被写体の美しさが半減してしまいます。
●背景はシンプルに
あじさいの淡い色合いを引き立てるために、背景はなるべく落ち着いた色やシンプルな構造にしましょう。
例えば、緑の葉や石畳、和風の木塀、苔の生えた地面など、あじさいと調和しつつも邪魔をしない背景が理想です。
●背景に色の対比を取り入れる
あじさいは青系・紫系が多いので、背景に暖色系(赤・オレンジ系)が入ると、色のコントラストで花が浮き立つ効果があります。
赤い傘、朱色の鳥居、黄色い雨合羽など、ちょっとした小物がアクセントになります。
【補足・ぼかしを活用しよう】
背景をぼかすことで、被写体のあじさいに視線を集めることができます。
スマホでも「ポートレートモード」や「背景ぼかし機能」を使えば、簡単に印象的な写真が撮れます。
コツ③:曇りや雨の日こそ、あじさい撮影日和!
「せっかくのお出かけなのに雨……」と残念に思うかもしれませんが、あじさい撮影には実は雨の日がベストなんです。
●曇りや雨が美しさを引き立てる理由
*光がやわらかく拡散するため、花の色が自然に出やすくなる(晴天時は影が強く出てしまう)
*雨粒や水滴が花びらに乗ることで、しっとりとした質感や透明感が表現できる
*葉の緑が深くなるため、写真全体が引き締まる
特に梅雨時は、朝からしとしと雨が降っているような日が絶好のチャンスです。
防水対策さえしっかりすれば、雨の日の撮影は魅力満載です。
【雨の日撮影のポイント】
* カメラやスマホを防水ケースに入れるか、ビニール袋などでカバー
* 花の近くに水滴が溜まりやすい角度を探す
* 地面が滑りやすいので、安全第一で!
コツ④:早朝や夕方の「やわらかい光」でドラマチックに
撮影時間も、写真の印象を大きく左右します。
特におすすめなのが、早朝や夕方の「ゴールデンアワー」と呼ばれる時間帯です。
●朝の撮影(午前6時〜9時)
* 空気が澄んでいて、花がいきいきとしている
* 他の人が少なく、落ち着いた雰囲気の写真が撮れる
* 朝露や残った雨粒が光を受けて、幻想的な雰囲気に
●夕方の撮影(午後4時〜6時)
* 西日が差し込む時間は、花の輪郭が際立ちやすい
* 光がオレンジがかることで、あたたかみのある写真に
* 長い影を活かすことで、立体的な構図も可能
時間帯によって、あじさいの表情も変わります。
同じ場所でも、朝と夕ではまったく違う写真が撮れるので、ぜひ撮り比べてみてください。
まとめ:少しの工夫で、あじさい写真はぐっと魅力的に!
いかがでしたか? あじさいを綺麗に撮影するための4つのコツを、あらためて整理してみましょう。
1. 構図を意識する:「引き」と「寄り」を使い分けよう
2. 背景を工夫する:シンプルに、または色で対比をつけて引き立てよう
3. 曇りや雨の日を狙う:しっとりとした雰囲気が魅力に
4. 早朝や夕方を狙う:やわらかい光で幻想的な写真に
これらを意識するだけで、あなたのあじさい写真は見違えるようにレベルアップします。
スマホでも十分に美しく撮れる時代だからこそ、構図や時間帯など「ちょっとした気配り」が大きな差になります。
今年の梅雨は、カメラやスマホを片手に、あじさいの美しさを切り取ってみませんか?
雨の日が、きっと楽しみになるはずです。
もし写真を撮るだけでなく、「昔撮ったあじさいの写真をデジタル化して残したい」という方がいれば、私たちおもいで写真デジタイズなどのサービスもおすすめです。
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