2025/05/13 09:00
いつもこのサイトを覗いてくれてありがとうございます!
だいぶ暖かくなってきました。
こんな陽気だと、ついついカメラ片手にどこかへ出かけたくなりませんか?
撮るのもいいけど溜まった写真を整理しなくちゃ。
そう思い立って押し入れの奥から古いアルバムを引っ張り出してみました。
ホコリを払い、ページをめくると…いましたよ、日に焼けて今よりずっと若々しい僕が!
手にはトング、焚き火の前で美味しそうに肉にかぶりついている。
そう、キャンプ中の若き日の僕です。
写真って、本当にタイムカプセルですね。
あの頃の情熱や、自然の中で過ごす静かな興奮が、一枚の写真から鮮明に蘇ってきました。
あの頃も今も、キャンプでの写真撮影は僕にとって楽しみの一つ。
風景、料理、自分のサイト、そして仲間たちの笑顔…。
でもね、アルバムをめくりながら思い出したのは、キラキラした思い出だけじゃございません。
数々の珍事件や、今となっては笑い話な事も…(遠い目)。
ということで、今回は写真屋の僕が体験した、ちょっと笑える(?)僕自身のキャンプ珍道中、そしてそこからちょっぴり考えさせられた「大切なこと」についてお話ししようと思います!
さあ!キャンプへ行こう・・・の前に準備
僕は徒歩キャンパーなのでキャンプ道具とカメラ(一眼)を合わせると結構な荷物になってしまう。
だから出来る限り荷物を減らしたい!
カメラはCANON EOS Kissシリーズに17-55mmのレンズ。
コンデジも考えたのですが一眼にこだわってしまいました。
キャンプ道具も最低限で、若いころは体力もありそれなりに担げたけど、今は荷物を軽くしないと行くだけで疲れちゃう。
テント(2㎏以内)、シュラフ(高いけど羽毛)、エアマット、2号飯盒、バーナー(EPIの超小さいやつ)、ガス缶、照明(LED)、シェラカップ(×2 コーヒーも味噌汁もこれでOK)、カトラリー、ナイフ(バトニング・調理兼用)、衣類、チェア(ヘリノックスの超軽いやつ)、ミニテーブル(雑誌のおまけ)、着火道具一式、大体こんな感じで35ℓのザックでキャンプに行っています。
キャンプ写真の魅力と、招かれざる珍客!
キャンプ場に着き、受付を済ませ、いざサイトへ!
フリーサイトに泊まる事が多いので場所取りは重要で、出来るだけ主要動線から離れた場所にテントを設営する。
人が減り快適なのだけど、その分トイレが遠くなるから要注意。
設営を終えて軽めの昼食、そしてカメラを片手に散策開始。
キャンプに行くと、本当にシャッターチャンスに溢れている!
しぶきが跳ね踊る川面、夕日に照らされた山肌、朝靄に包まれた幻想的な湖畔、木漏れ日が美しい森の中のテントサイト、同じキャンプ場でも季節によって景色が変化するのがまた面白い。
そして何と言ってもキャンプ飯!自分で作った料理を写真に撮るのも好きなのです。
渾身のチキンカレーを煮込んでいる最中に・・・
ぱたぱたぱた…ちゃぽん。
…え?
なんと、大きな蛾(セミくらい)が、黄金色のカレーへダイブしてくるじゃないですか!
思わず心の声がだだ洩れる「いや、おまえは食べられんて!」。
カレーに溺れるそいつを救い上げ、そっと石の上に置いてみました。
「もしお前が生きていたら僕もカレーを食べるから」と声をかけると、何事もなかったように飛び去っていきやがった。
その後、カレーはどうなったのか?想像にお任せします。
肝心のカレーの写真?もちろん撮り忘れましたよ、ええ。
ごちそうさまでした。
忘れ物常習犯の事件簿
実は何を隠そう、この僕は忘れ物の常習犯です。
アルバムの中の若き僕も、きっと何か忘れていたに違いありません。
•光る汗が調味料事件
たまには日帰りキャンプで凝った料理をしよう。
荷物が少ない分、調理器具や食材を多く持って行ける。
キャンプ場に着き、早速ビールを片手に食材を並べ・・・ん?・・・あれ?あれれれ???調味料がない!?
塩、コショウ、しょうゆ、キーマカレー用に準備したスパイスたち、ぜーんぶ部屋に置いてきた。
かろうじてマヨネーズと固形ブイヨンだけあった。
結局、角切り野菜とひき肉のマヨネーズ炒めを食べて帰ってきた。
後日、友人にこの話をしたら「売店で売ってんだろ、塩もカレー粉も」と言われ、「いや、汗がしょっぱかったから」と謎の言い訳をしてしまいました。
•イスがないっス事件
設営も終わりイスに座ってまったり…のはずが、驚いたことにイスの骨組みだけで、座るための布が入ってません。
部屋に干しっぱなしか!?
レンタルで事なきを得ましたが、借りたイスは座面が高く、ずっと頭にタープが触れていました。
まあ、いつもと違う構図の写真が撮れた、ということにしておきましょうか。
•寝具はお家でお休み中事件
テント設営完了!次は寝袋を用意して…って、寝袋もマットもどこにもない。
あるのはテントの薄い床一枚。
川原の石をダイレクトに感じすぎて、翌朝バッキバキ。
まさに、自然と一体化。
これ冬場だったら冷たくて寝られませんでした。
今思うと、キャンプ場で布団を借りられたのでは?
•ガス缶ミスマッチ事件
1日目は焚き火でワイルドに調理!薪も綺麗に使い切った!
さあ、翌朝はバーナーで調理をして…と思ったら、持ってきたガス缶がバーナーに合わない!
CB缶とOD缶、間違えちゃった。
前日の残り物もなく、朝食抜きで撤収したあの空腹感たるや…。
あの時の絶望的な風景は、なぜか鮮明に記憶のフィルムに焼き付いています。
余談ですがキャンプ場でよく物を拾います。キャンプの道具です。
忘れ物ばかりで、道具がない辛さを知る僕だからこそ、キャンプ場で見かける落とし物には人一倍敏感なのかもしれません。
「誰かーー!〇〇落としましたよー!」と、場内に響き渡る僕の声。
持ち主が見つかれば一件落着!見つからなければ、管理棟へお届けします。
最近はコンパクトなギアが増えましたからね、皆さん、設営時と撤収時は指差し確認をしましょう。
アルバムの記憶と、ちょっと気になる「あの頃」と「今」
若き日のキャンプ写真を見て思い出したのは、楽しかったことだけじゃなくて、時々「うーん」と考えさせられる場面もあったなあってこと。
それは、一部のキャンパーさんの行動。
ゴミが散乱したままのサイトや、夜遅くまでの大声での談笑…。
せっかくの美しい景色や静寂が台無しになっている場面に、何度か遭遇しました。
写真って、その場の「真実」を切り取りますよね。
美しい風景も、残念な光景も。
あの頃も今も、この素晴らしい自然の中で、みんなが気持ちよく過ごすためには、やっぱりちょっとした気遣いが大切なのだろうな、と改めて感じています。
マナーってなんだろう? ~失敗から学ぶ、僕なりの思いやり~
僕自身、忘れ物の常習犯で人に迷惑をかけている・・・かもしれないので、偉そうなことは言えませんが、それでもやっぱり、キャンプを楽しむ上で「これだけは心に留めておきたいな」と思うことがあります。
•ゴミのこと
「来た時よりも美しく」は理想ですが、まずは自分のゴミは責任持って処理したいですよね。
キャンプ場によってルールも様々。分別方法や捨てられる場所など、事前にしっかり確認!
昔、ルールを知らずに迷惑をかけた経験が僕にもあります…。
写真にゴミが写り込んだら、せっかくの思い出も台無しですからね。
•焚き火のこと
焚き火はキャンプの醍醐味!あの揺らめく炎を撮るのも楽しいですよね。
でも、後始末は本当に大事。直火OKの場所でも、炭の処理はキャンプ場の指示に従うのが鉄則。
土壌へのダメージを考えて、焚き火台の下に焚き火シートを敷くのは、今や常識ですよね。
必要以上に火を大きくしない、風の強い日は焚火をしない、必ず完全に消化する、燃え残った薪はキャンプ場に相談するなど周りや次に使う人の事を考えて楽しみましょう。
•自然との共存
以前、テントの周りに殺虫剤を撒いている人を見かけ、真似してみたのです。
確かに虫は寄ってこなくなり快適でしたが、撤収の際に丸まって死んでいる芋虫を見て後悔しました。
「これは部屋の快適さを自然の中に持ち込んだだけではないか」「自分が望んだキャンプはこれなのか」と。
あの時の芋虫の姿は、僕の心に鮮明に焼き付いています。
それこそ写真のように。
もちろん、毒を持つ虫など、身を守るべき危険な生物もいますが、今はハッカ油などを使って「ご遠慮願います」スタイル。
自然の中で遊ばせてもらっているという気持ちを大切にしたいですね。
他にも、夜の音量や、洗い物のルール、他のキャンパーさんとの距離感など、気をつけることは色々あります。
でも結局は、周りの人や自然への「想像力」と「思いやり」、そして「感謝の気持ち」なのかなって思います。
その気持ちがあれば、きっと行動も変わってきますよね。
楽しいキャンプを、未来へ繋ぐために。そして、最高の一枚を!
最近はアニメやSNSの影響でキャンプを始める方が増えたと聞きます。
とっても嬉しいことです!
キャンプの魅力が多くの人に伝わるのは素晴らしい。
ただ、経験者として思うのは、アニメで描かれるキラキラしたイメージの裏には、道具を吟味する手間や、季節、特に冬のキャンプの厳しさ、そしてそのための準備があるということ。
でも、そうした「楽しいだけじゃない」部分も含めて、試行錯誤すること自体が、キャンプの奥深い楽しさであり、最高のシャッターチャンスに繋がるのではないでしょうか。
そして、その楽しさを誰もが安心して享受するためには、やっぱりルールとマナーが不可欠。
「自分たちの遊び場は、自分たちで守るしかない。」この言葉に尽きると思います。
私たち一人ひとりがマナーを遵守し、自然を尊重する心を持つことが、未来のキャンパーたちのため、そして何よりも私たち自身がこれからも素晴らしいキャンプ体験を追い求め続けるために、今、最も大切なことなのかもしれません。
これからも、カメラ片手にたくさんの素敵な瞬間(と、たまの珍事件)を追いかけますよ!