2024/11/19 09:00
11月の第3曜日は家族の日です。また、その前後各1週間は「家族の週間」とされています。
これは、内閣府が2007年(平成19)年度から、こどもや家庭を社会全体で支える大切さなどについて理解を深めてもらうために定めました。
2023年(令和5)年4月1日のこども家庭庁の発足後は、同庁においてこの期間を中心として広報、啓発を行っています。
「家族の週間」の期間中ということで、今回は写真を活用した「家族史」を作ることを提案していきます。
1.フォトブックで「家族史」を作ろう
「家族史」というと大げさな記録や歴史書のようなものをイメージするかも知れませんが、写真を多く使うことにより、分かりやすく簡単に家族史を作ることができます。
文字よりも写真を多く使って作りますので、アルバムに文字を多めに入れたもの、というイメージです。
デジタル化が進んだ現在では、パソコンやスマホで簡単に作製できるフォトブックが一般に広まり、画像のレイアウトや文字の追加など、編集作業がとても簡単になりました。
ここでは、フォトブックで家族史を作る方法をまとめていきます。
2. 初めに準備するもの
写真を多く使った家族史をまとめるには、まず必要な素材を揃えることから始めます。
以下が基本的な素材となるものです。
○写真(プリント・デジタルデータ)
アルバムにまとめてあるもの
バラで保管してあるもの・飾ってあるもの
七五三・成人式・結婚などの記念写真
○卒業アルバム
○卒業証書や賞状
○日記や手紙
○メモやチケットの半券など
○絵や作品
また、もしあれば以下のようなものも有効に活用することができます。
○母子手帳・出生証明書
○結婚証明書
○家系図
○過去帳(故人の法名などを記載する帳面。戒名(法名)や俗名、没年月日、没年齢などが記されているもの。宗派によって異なる。)
○新聞記事・雑誌記事
○住んでいた場所の地図
○趣味に関する品物やコレクション
これらの資料を準備し整理することで、家族史により深みを持たせ、豊かで正確にまとめることができます。
デジタルデータになっていないものは、スキャンしたり撮影したりしてデータにしておきましょう。
私たちのおもいで写真デジタイズでもデジタル化ができますので、ぜひご注文ください。
3. 時系列で整理する
家族史をまとめる際は、時系列に沿った項目立てが基本になります。一般的な構成例は以下のようになります。
①
家族のルーツ
先祖や家系の起源に関する写真や情報を含めます。残っている最も古い写真を採用しましょう。ここに家系図を入れると、視覚的にわかりやすくなります。
また、その当時住んでいた家など、場所がわかる写真も使いましょう。
古い写真は、裏に写っている人が誰であるか名前が記されているものがあります。もしあれば過去帳とその名前を照らし合わせることによって、より正確な内容にすることができます。
その当時がどのような時代であったか、当時の新聞記事なども挿し込むと時代を表現することができます。
②
親世代の思い出
親の結婚式、若い頃の写真、旅行や仕事に関するエピソードなどをまとめましょう。
特に結婚式の写真は大きいサイズでプリントされ台紙に収められている場合が多いため、事前に特別にデジタル化をしておく必要があります。新居の写真などもあると良いですね。
人となりを表す、趣味やコレクションなどの写真を入れることも良いアクセントになります。
③
こどもの成長と家族全員の思い出
こどもたちの誕生から成長過程の写真や学校生活、イベントに関するエピソードを追加します。
誕生、お宮参り、七五三、入園、入学など、こどものイベントは数多くあります。
これらの全てを入れると個人のアルバムになってしまうので、必要なもののみ採用してその他は個人別のアルバムやフォトブックにまとめたほうがバランスは良くなります。
賞状やトロフィーなど、特別感のあるものはぜひ取り入れましょう。
また、家族史では家族が多く写っている写真を採用しましょう。
個々のイベントごとに家族写真を採用して、家族全体の移り変わりをまとめると統一感のある家族史になります。
家族旅行やお祝い事の写真も、家族全員が関わる欠かせない思い出ですので採用しましょう。
このような思い出の写真を見ながら整理していく時に、是非、していただきたいのは、その当時を知る人へのインタビューです。
特に、自分が生まれる前の写真については、親や兄弟、出来れば祖父母にも話を聞きましょう。
例えば、親の結婚式の写真があったら、プロポーズはいつ、どこでしたのかなど、聞いてみましょう。
もしかしたら初めて聞くエピソードもあるのではないでしょうか。
写真を通じて家族の理解がより深まることになるので、是非インタビューをしてください。
4. トピックごとのハイライトを決める
家族へのインタビューをもとにして、各時代の家族史を特徴付ける出来事を選びます。
印象深いエピソードの象徴的な写真を選んでいきます。
写真を選ぶ際は、記念写真で正面を向いたカメラ目線の写真ばかりでは、平面的な印象になります。
記念写真やポートレート写真だけでなく、動きがある写真や自然な瞬間を写した写真も取り入れましょう。
あるいは、印象深いエピソードが無くても、良く撮れている写真は採用しましょう。
特に家族の笑顔の写真は採用しておきたいですね。
5. 製作ソフト・サービスを利用する
家族史に採用する写真が大まかに決まったら、フォトブック製作ソフトでレイアウトを行ないます。
おススメのフォトブック製作サービスは富士フイルムのフォトブックです。
インターネットブラウザを使用する方法で、ソフトをインストールする必要がありません。会員登録をすると、すぐに利用できます。
スマートフォンのアプリもありますが、パソコン画面でブラウザを使用した製作のほうがわかりやすいです。
フォトブックは、作ったことがないと何となく難しいものに感じられるかもしれませんが、一度使ってみると、とても簡単であることがわかります。
簡単なものは1,000円以内で作ることができますので、家族史フォトブックを作る前に、ぜひ一度お試しください。
6.写真や文字の配置
富士フイルムに限らず、製作ソフト・サービスの多くは、写真の配置や大きさを自由にできるようになっています。
また、文章(テキスト)も簡単に入れることができ、文字数や文字の大きさなどもある程度まで自由にすることができます。
表紙や各ページの下地も、色や柄を選ぶことができます。
時系列の項目に合わせてメインのイベントは大きく、その他のイベントは周囲に配置するとまとまりが良くなります。
初めはアルバムを作る要領で、写真に少しずつ文字を追加していくと良いでしょう。
7. 思い出を強調するための工夫
ただ写真を並べるだけでなく、印象深いエピソードやコメントを添えることで、家族史がより親しみやすくなります。
(例)「誕生日のサプライズ」
誕生日の写真に、その時のプレゼントやこどもの反応を付け加えます。
こどもが欲しかったものをお父さんが勘違いして間違えて買ってきて、大泣きしてしまった、などのエピソードはどの家庭でもあるのではないでしょうか。
(例)「家族旅行が冒険に」
旅行先での楽しかったことやハプニングを付け加えると、より思い出が鮮やかになります。
ドライブでタイヤがパンクしたとき、お父さんが頼りになった!など印象深かった思い出は書き添えましょう。
(例)「畑仕事が大変だった戦後」
祖父母のエピソードを加えるとより一層家族史の重みが増します。
「大八車にお父さんと叔父さんを乗せて畑から家まで帰ったんだよ」などと書かれると、数十年前がリアリティをもって伝えられます。
コメントは文字数が多いと字が小さくなってしまいますので、多くなりすぎないように注意しましょう。
また、わかる範囲で写真に西暦を書き添えるとよいでしょう。
他には、特に印象深かった旅行などで入場券などの半券が残っていたら挿入しましょう。
8. 完成したら家族みんなで見る
フォトブック家族史が完成したら、ぜひ、時間を作って家族みんなで見る機会を設けましょう。
製作の過程では、素材となる写真を見ることによって家族の思い出を振り返り、知らないエピソードを聞くことができると思います。
完成してからは、その事前に聞いたエピソードが盛り込まれた家族史を一緒に見ることで、さらに新たな思い出を一緒に作ることができます。
家族の絆はより深いものになるでしょう。
そして、家族史を一緒に見た日にはぜひ、家族で記念写真を撮影しましょう。
将来作られる家族史のページに、「2024年11月19日 ひいおじいちゃんから〇〇までの家族史が完成し鑑賞する」という写真が掲載されると嬉しいですね!