2024/09/10 09:00

  

 

動く被写体を撮影するのは、写真初心者からベテランまで、誰にとっても難しいものです。

 

特に、ペットやスポーツなど、素早く動くものをスマホで撮影する場合、ブレてしまうことが多く、思うように写真が撮れないことがあるでしょう。

 

しかし、いくつかのコツを押さえることで、スマホでも鮮明な写真を撮影することが可能です。

 

この記事では、スマホを使って動く被写体をブレずに撮影するための具体的な方法を紹介します。

  

 


 

1.       高速シャッタースピードを活用する

 

 

まず、動く被写体をブレずに撮影するための基本はシャッタースピードです。

 

スマホのカメラは自動的にシャッタースピードが設定されることが多いですが、最近の多くのスマホでは、手動でシャッタースピードを設定できる「マニュアルモード」が搭載されています。


この「マニュアルモード」にして、シャッタースピードを1/500秒以上にしましょう。


シャッタースピードを速くすると、動く被写体がより鮮明に写ります。


1/500秒(500ぶんの1びょう)とは、0.002秒ということであり、その時間だけシャッターを開けているから、動きが止まって見えるわけですね。


速いシャッタースピードを使用すると、動いている被写体の一瞬をしっかりと捉えることができます。

 

これが1/50秒だと、0.02秒であり10倍長くシャッターを開けていることになります。


その時間のなかで被写体が移動しているため、ブレてしまうことになります。


スポーツやペットの動きを撮影する場合は、少なくとも1/500秒以上のシャッタースピードが理想的です。


 

「マニュアルモード」がない場合は、連写機能を活用することでシャッタースピードの不足を補うことができます。


複数枚撮影することで、被写体の動きの中で最も鮮明な一瞬を後から選ぶことができます。

 

  

 

2. 照明をしっかりと確保する

 

 

動いている被写体を撮影する際には、光の量が非常に重要な要素となります。

 

シャッタースピードを速くすると、カメラのセンサーに取り込まれる光の量が減少します。

 

そのため、明るい場所で撮影することが理想です。

 

 

屋外撮影なら、自然光を活用しましょう。

 

晴れた日の明るい光は、シャッタースピードを速くしても鮮明な写真を撮影しやすくしてくれます。

 

 

室内撮影では、照明を工夫しましょう。

 

フラッシュ機能を使うよりも、照明器具や窓からの自然光などを利用して、十分な明るさを確保することが大切です。

 

スマホのカメラが光量不足と判断すると、自動的にシャッタースピードが遅くなり、結果的にブレが発生することがあります。

 

 

 

3. 手ブレを防ぐ工夫

 

 

被写体の動きだけでなく、カメラを持つ手がブレてしまうことも、写真がぼやける原因です。

 

スマホで撮影する際には、いくつかの方法で手ブレを防ぐことができます。

 

 

1)両手でしっかり持つ

スマホを片手で持って撮影するのは、ブレの原因となります。両手でしっかりと持ち、安定させましょう。

脇を締めて両腕を胴体にくっつけて撮影しましょう。

  

2)体を固定する

壁や地面に体を寄せたり、腕を固定することで、スマホが動かないようにすることができます。

  

3)三脚やスマホスタンドを使う

動きのある撮影でも、三脚を使うことで手ブレを防げます。

最近はスマホ用の小型三脚も手に入りやすく、簡単に持ち運びできるので、特にスポーツイベントなどでは便利です。

 

 

 

4. フォーカスを固定する

 

 

動く被写体を捉える際に重要なのが「フォーカス(焦点)」です。


スマホカメラのオートフォーカス機能は便利ですが、動く対象を常に追いかけるのは難しいことがあります。


そこで、フォーカスを固定することがポイントです。

 

 

1)事前に被写体にフォーカスを合わせる

動く前に、被写体やその近くの場所に焦点を合わせておくと、被写体がそのエリアに来たときにピントが合いやすくなります。

 

 

2)連写モードを活用

フォーカスが追い切れない場合、連写モードで撮影することで、フォーカスが合っている瞬間を捉える確率を上げることができます。

 

 

 

5. 連写モードで瞬間を捉える

 

 

スマホカメラには多くの場合、連写モードが搭載されています。


動いている被写体を捉える際、この機能を使うことで、シャッターボタンを一度押しただけで複数の写真を撮影できます。

 

 

連写の利点は、素早い動きの中でも最も鮮明な瞬間を逃さずに捉えられることです。


ペットが走り回る場面やスポーツ選手の動作など、一瞬を逃さないために、このモードを積極的に活用しましょう。

 

 

 

6. HDRモードの使用を控える

 

 

スマホのカメラには、HDR(ハイダイナミックレンジ)モードが搭載されている場合がありますが、動きのある被写体にはあまり適していません。

 

HDRモードは、複数の露出(明るさ)で撮影した写真を合成して明暗のバランスを取る機能です。

 

例えば、室内と窓の外といった明暗の差が大きい場所で、明るさの違う画像を複数撮影して、室内が明るく撮れている画像と、窓の外の景色が濃く撮れている画像を合成する、というイメージです。

 

しかし、この処理には時間がかかるため、動く被写体だとブレやすくなります。


動きの速いペットやスポーツの撮影時には、HDRをオフにしておくことをお勧めします。

 

 

 

まとめ

 

 

動く被写体をスマホでブレずに撮影するには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。


 

シャッタースピードの速さ、照明の確保、手ブレを防ぐ工夫、フォーカスの固定、連写モードの活用などを意識すれば、ペットやスポーツの撮影でも、鮮明で躍動感あふれる写真を撮影することができます。

 


6つのコツを活かして、次回の撮影でぜひ挑戦してみてください。

 


 

おもいで写真デジタイズ(オモデジ)は、主にフィルムカメラで撮影された写真をデジタル化するサービスです。


 

当時のフィルムの感度は、現在のスマホのカメラの感度と比較してとても低いものでした。



カメラのレンズも暗く、そのためシャッタースピードを1/500秒などの高速にすると露出(明るさ)が不足してしまうことが多く、なかなかうまく撮影できませんでした。


 

そのようなかで、苦労して撮影した瞬間を切り取った1枚の写真は、ビンボケでもブレてしまっていても、とても大切なものでした。


 

その後、時間が経過するにつれ、その写真の価値はどんどん高まり貴重なものになっていきます。


 

写真の価値が時間の経過とともに高まっていくことは、現在のスマホで撮影した写真も変わりません。


 

ぜひ、6つのコツに気を付けながら、たくさん素敵な写真を撮って、残してくださいね。